DELL PowerEdge FreeOS サポート情報
8GBのメモリを使用するには?
64bit FreeBSDを使用すれば、8GBメモリも正常に認識し、使用可能です。
また、32GBメモリまで起動することを確認しています。
32bit FreeBSDの場合、kernel再構築が必須となります。
しかし、再構築した場合でもkernel panicにより、OSが起動しない可能性があります。
(調査時は8GBメモリでは起動したが、16GB、32GBメモリでは起動できませんでした)
kernel panicはbceドライバの影響があったため、bceドライバを外したkernelを構築。
16GBメモリまでであればbceドライバを外したkernelで起動できることを確認しています。
しかし、32GBメモリではbceドライバを外したkernelでも起動は出来ません。
bceドライバを外しているkernelは、オンボードNIC(Broadcom)は使用不可となるので
別途e1000等のNICを用意する必要があることをご注意下さい。
カーネル再構築の手順
# cd /usr/src/sys/i386/conf # cp GENERIC GENERIC.original # echo “options SMP” >> GENERIC # config PAE # cd ../compile/PAE # make cleandepend # make depend # make # make install
bceドライバの外し方
# cd /usr/src/sys/i386/conf # vi PAE
で、ファイルの最後に以下を追記します。
nodevice bce
その後、以下の手順でカーネルを再構築します。
# config PAE # cd ../compile/PAE # make cleandepend; make depend # make # make install
以前のkernelで起動したい場合
起動画面にて6(Escape to loader prompt) を選択し、
OK unload
と入力。その後
OK boot kernel.old
と入力すれば再構築以前のkernelで起動することができる。
注意点としてPAE kernel(今回再構築したkernel)ではUSBが使用できなくなります。
32bitOSの場合、4GBメモリまで起動可能、8GBメモリまでPAE kernelで起動可能、
16GBメモリまでbceドライバを外したPAE kernelで起動可能となります。
よって4GB以上のメモリを使用する場合には64bitOSを使用することを推奨いたします。
NICの認識順を変更するには?
該当機種:1950(RAID:PERC5i),1950(Non-RAID:SAS5i)
bceドライバを使用している場合、NICの認識順がBIOSと違う場合があります。
6.1-RELEASE版では以下の方法で変更は可能なのですが
ネットワーク通信ができません。
よって、BIOSと認識順を同じにするには
6.1-STABLE200609以降のバージョンを使用することが必須となります。
以下はbce0の場合です。
/etc/rc.d/localで
# ifconfig_bce0="link MACアドレス"
X Window を1024x768で起動するには?
Xサーバのパッケージ(xorg)に含まれているATI(radeon)用のドライバでは、オンボードのVGA(ATI radeon ES1000)に対応していません。代わりにVGAの汎用ドライバ(vesa)を使用します。
# X -configure
上記を実行し、/root/xorg.conf.newを作成
# cp /root/xorg.conf.new /etc/X11/xorg.conf # xorgcfg -texmode # vi /etc/X11/xorg.conf (ドライバをatiからvesaへ)
X Window 上でUSBキーボードから\や_を入力するには?
xmodmap を使用することで入力可能となります。
例 keycode 228 = backslash underscore という内容のファイルを作成する
# xmodmap ファイル名
その後、入力が可能となります。
コンソール上でUSBキーボードから\や_を入力するには?
これは方法が2種類あります。
方法1
kernelにfreebsd-6.1-kbdmux_usb_jp106.patchを当てる。
ダウンロードしたpatchファイルは/tmpに保存すると仮定します。
# cd /usr # patch -p0 < /tmp/freebsd-6.1-kbdmux_usb_jp106.patch # cd /usr/src/sys/i386/conf # config GENERIC # cd ../compile/GENERIC # make cleandepend; make depend # make # make install 64bitOSの場合は/usr/src/sys/i386/confではなく /usr/src/sys/amd64/confとなります。
方法2
keymapを書き換える。
# vi /usr/share/syscons/keymaps/jp.106.kbd (053の行を以下のように編集) 053 '/' '?' '_' nop ...
OS再起動または以下を実行。 # kbdcontrol -l /usr/share/syscons/keymaps/jp.106.kbd
「Ctrl+/」でアンダーバー入力可能となります。
DRAC5(Dell Remote Access Controller 5)のコンソールリダイレクションを有効にするには?
該当機種:1950(RAID:PERC5i),1950(Non-RAID:SAS5i)
kernelにfreebsd-6.1-usb_ehci_DRAC.patchを当てる。
ダウンロードしたpatchファイルは/tmpに保存すると仮定します。
# cd /usr # patch -p0 < /tmp/freebsd-6.1-usb_ehci_DRAC.patch # cd /usr/src/sys/i386/conf # config GENERIC # cd ../compile/GENERIC # make cleandepend; make depend # make # make install 64bitOSの場合は/usr/src/sys/i386/confではなく /usr/src/sys/amd64/confとなります。
このPATCHは6.2-RELEASEでは既に適用されています。
パッケージをインストールするには?
FreeBSD 6.1-STABLE-200609 版では/usr/sbin/sysinstallを使用してパッケージを
インストールすることはできません。
(distributionが無いというメッセージが表示される)
そこでpkg_addコマンドを使用してパッケージを個々にインストールする必要があります。
まずはCVSupを用いて、ソースツリーやportsなどを最新の状態にします。
32bitの場合
# pkg_add ftp://ftp.freebsd.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-6-stable/ All/cvsup-16.1h_2.tbz
64bitの場合
# pkg_add ftp://ftp.freebsd.org/pub/FreeBSD/ports/amd64/packages-6-stable/ All/cvsup-without-gui-16.1h_2.tbz
次にCVSupの設定ファイルを作成します。
# cp /usr/share/examples/cvsup/ports-supfile /etc/supfile
/etc/supfileにCVSupで利用するミラーサイトを設定します。
設定例: *default host=cvsup2.jp.FreeBSD.org
CVSupでシステムのPortsを更新します。
# rehash # cvsup -g -L 2 -z - /etc/supfile
あとは、32bit、64bitそれぞれのportsのサイトよりインストールしたいパッケージを確認し、pkg_addコマンドでインストールします。
フロントパネルのUSBデバイスを使用するには?
該当機種:SC1435(RAID:SAS5i),6950(RAID:PERC5i)
SC1435ではフロントパネルのみ、6950ではフロント、バックパネルともにUSBポートを利用することができません。
この問題を解決するにはehciドライバを無効にしたカーネルを再構築する必要があります
# cd /usr/src/sys/i386/conf # cp GENERIC GENERIC.org # vi GENERIC device ehci の部分を nodevice ehci に変更。 # config GENERIC # cd ../compile/GENERIC # make cleandepend;make depend # make # make install 64bitOSの場合は/usr/src/sys/i386/confではなく /usr/src/sys/amd64/confとなります。
このkernelではUSB2.0が使用不可となるのでご注意下さい。
SC1435でUSB2.0を使用するには今回の手順のようにkernel再構築はせず、
バックパネルのUSBポートを使用するようにしてください。
ipmitoolやSOL(Serial Over LAN)が使用できない
該当機種:SC1435(RAID:SAS5i),860(RAID:SAS5i)
DRACを搭載していないサーバでネットワークにbgeドライバを利用している場合、OSが起動している間、ipmitoolにてサーバ電源断やsel情報の取得が不可、SOLの使用不可といった状態になります。
OSが停止している状態であれば電源オン、sel情報の取得は可能です。
この問題を解決するためにkernelにfreebsd-6.2-bge-ipmi.patchを当ててください。
ダウンロードしたpatchファイルは/tmpに保存すると仮定します。
# cd /tmp # gzip -d freebsd-6.2-bge-ipmi.patch.gz # cd /usr # patch -p0 < /tmp/freebsd-6.2-bge-ipmi.patch # cd /usr/src/sys/i386/conf # config GENERIC # cd ../compile/GENERIC # make cleandepend; make depend # make # make install 64bitOSの場合は/usr/src/sys/i386/confではなく /usr/src/sys/amd64/confとなります。
お問い合わせ: info @ osstech.co.jp